法橋研究室の伝統と哲学
1.やる気のあるひとが育つ環境を基盤とする
法橋研究室では,経験や過去を問わないというしきたりがある.視野の拡大と専門性を深めることを志向し,熱意をもって主体的に学んでいこうとするひとを求めている.明確な目的意識のもとに集まるひとを少数精鋭で育成することを原則とする.
2.若い大学院生や研究者からなるチーム力とその資質を問う
家族看護学研究や小児看護学研究は,ひとりではできない.研究課題に応じてプロジェクトチームを編成し,小回りのきく研究活動を展開する.家族看護や小児看護のエビデンスを構築するために,法橋研究室の教室員には,正々堂々とした競争心(ライバリティ)とともに,相互支援(パートナーシップ),共同(コラボレーション)の精神が不可欠である.
3.オリジナリティとエビデンスへのこだわりをもつ
研究は立身出世のためではなく,真に研究が好きなひとがやってこそ意味がある.すなわち,研究を自利の道具に使うのではなく,対象者および対象家族に貢献するために,オリジナリティとエビデンスを創造する道具として使わなければならない.法橋研究室では,「家族機能学」「家族症候学」「家族同心球環境モデル」など,独自な領域の開拓をコアにした研究に邁進し,レフリー付き国際誌・英文誌に掲載される水準の研究を遂行し,その成果を社会還元することを目指す.
4.研究者養成と実践者養成の両輪教育を展開する
大学院では,家族看護学ならびに小児看護学における研究者養成機能を最重要視する.これに加えて,家族看護学のパイオニアとして,高度職業人養成機能を拡充するために,家族支援CNSコースを修士課程(博士課程前期課程)に付置し,家族支援専門看護師(Certified Nurse Specialist,CNS)を養成する.両者の組織的両輪教育を展開することで,実践で“使える,役立つ”エビデンスの集積が可能になる.